美国探訪~旅館経営コンサルタントのまなざし~

温泉、旅館、地域風土、郷土料理、歴史的遺物、、、。 日本には多くの世界に誇るべき観光コンテンツが存在します。 日々、全国を巡礼しているコンサルタントの視点で、「美しい国~日本」を見つめなおします。

【JTB社員、バスの手配ミス隠し 生徒を装い「遠足中止をしないと自殺」の手紙 】のニュースに思う

JTB社員、バスの手配ミス隠し 生徒を装い「遠足中止をしないと自殺」の手紙

というニュースが世間を騒がせています。

【以下、上記サイトよりの転載です】
==================================
JTB中部(名古屋市)の多治見支店に勤務する男性社員(30)が、岐阜県立東濃高校
(同県御嵩町)の遠足で使うバスを手配し忘れ、さらにこのミスを隠すため、生徒を装って
遠足を中止しなければ自殺するという趣旨の匿名の手紙を作成し、同校に届けていたことが29日、
わかった。同校は手紙の内容を検討したうえで、予定通り遠足の実施を決めたが、
バスは配車されず、遠足を延期した。

同校は毎年、この時期に全校生徒が対象の遠足を行っている。
今年は学年別に計317人が東山動物園(名古屋市千種区)やナガシマスパーランド(三重県桑名市)
などに行く予定で、入札で落札したJTB中部にバス11台の手配を発注した。

ところが、遠足前日の24日夕、社員が同校を訪れ「学校のポストのそばに落ちていた」
と手紙を渡した。同校が内容を確認すると明日の遠足を中止しないと自殺するという趣旨で、
生徒が書いた可能性があるものだったという。

このため同校は、すべての生徒の安否を確認し、結局、予定通り遠足を実施することを決定。
25日朝、生徒たちが集まっていたところ、再び社員が同校を訪れ、バスが用意できていない
ことを告げたため、遠足は延期になった。

その後、同校はJTB中部に原因調査を依頼。社員が直前になって配車していなかったことに気づき、
ミスを隠すため、手紙をでっち上げていたことが分かったという。

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本件に対し、JTB中部は、コチラのような文章を掲載しております。

【以下、上記サイトよりの転載です】

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1.経緯
4月25日(金)出発当日の朝にバスの手配漏れが発覚し、大切な学校行事である遠
足の延期を招いてしまいました。また、前日の4月24日(木)夕方に、バスの手配漏
れに気付いた当該社員が、生徒様を装って自殺を暗示し遠足の中止を求める内容の手紙
を自ら作成したことにより、生徒の皆さま、保護者様、ならびに学校様に多大なるご心
痛とご迷惑をお掛けする結果となりました。

2.お客様への対応
社内の調査により上記事実を確認し、4月27日(日)夕刻に学校様に陳謝申し上げ
ました。4月28日(月)全校集会に出席させていただき全生徒様に、また4月29日
(祝)PTA総会に出席させていただき、保護者の皆さまにお詫びを申し上げ、経緯の
ご説明を行いました。

3.再発防止策
弊社では、このたびの事件を極めて重く受け止め、再発の防止対策について徹底的に
取り組む所存です。現在、社内調査を継続中ですが、ルールの不徹底と管理の不行き届
きが原因であると受け止め、再発防止に向けた教育及び管理体制の徹底を図って参りま
す。また、このような行為に及んだ社員を厳重に処分するとともに、かかる行為に対す
る警察の捜査について、全面的に協力を致します。
==================================

このような事件を業界最大手のJTBが起こしたことは、旅行業界全体の信用低下にも
繋がる恐れもありますので、再発防止に努めてもらいたいですが、ネットに流れていない
懸念も起こります。

以下、当方が思う【個人的な】見解です。
 ※本ブログは旅行業界でご活躍の方に多く読まれておりますので、一部一般の方には
  理解できない節があるかもしれません。予めご容赦くださいませ。

1.前日に気づいて、【時間】がある中、JTBの力を以っても、バスを手配できないのか?

JTB中部発表の「経緯」の文書を見ますと、ミスに気付いたのが旅行前日の夕方です。
バスを手配するのが、繁忙時期の休日でなく、単なる【平日】です。
JTBの力をもってすれば、11台ものバス手配と言えど、何とかならなかったのか?
という点が理解できません。

JTBは分社しているとはいえ、全国に販売網と仕入網を持っています。中部圏からだけ
ではなく、隣の関西や関東一円に声かけをすれば、「11台」のバス手配は可能ではないのか?
と個人的に思ってしまいます。

バス会社との関係、他エリアJTBとの協力体制がうまくいっていないとするのであれば、
今回の事件よりも、よっぽど悲惨な話であると思わずにはいられません。

2.ミスを隠した社員は悪いですが、周囲に【トラブル】を相談できなかったのか?

JTB中部(名古屋市)の多治見支店に勤務する男性社員(30)のしたことは、決して
許されることではありませんが、そもそも旅行に【トラブル】はつきものです。
ただ、その【トラブル】が起こった時に、周囲に相談し解決せずに、もみ消してしまおう
とする「発想」にしか陥らなかったことが組織の問題をあぶり出しているように思えます。

この男性社員が
 ・相談しても無駄 と思ったのか?
 ・相談できる環境ではなかったのか?
 ・相談し、事態が発覚した時のリスクが、もみ消そうとするリスクに勝ったのか?
はわかりかねますが、どうも【個人】だけに問題があるように思えません。

3.東山動物園(名古屋市千種区)やナガシマスパーランド(三重県桑名市)への対応は?

ニュースになっていないので、わかりかねますが、東山動物園やナガシマスパーランドには
事前に【予約】が行っていたものと思われます。またツアー行程は発表されていませんが、
昼食なども【予約】があったのであれば、当日キャンセルで当該企業も被害を被っているもの
と類推されます。

生徒や保護者に対する謝罪は当然ですが、もし関連業者を巻き込んだ事態になっているのであれば
当然、その企業に対しての謝罪も必要と思うのは私だけでしょうか?

いずれにせよ、現在YAHOO等で「JTB」と検索すると

JTB中部、jtb社員、JTB 遠足、JTB 多治見、JTB バス などの関連ワードが表示されております。
それだけ世間の目が向いている中、JTBは本事件を単なるイチ社員の問題と処理するのでは
なく、組織的な問題ととらえ、善処してもらいたいものです。


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No title

大坪さん
こんにちわ!
ご無沙汰しています。

1.のバス手配は、いくら何でもできたと思います。
もちろん、関西や関東から引っ張ると予算はオーバーでしょうが、11台ぐらいのバスは、天下のJTBなら簡単だと思います。

私は当館の社員に対してこの事件の事を教訓として話をしました。
「失敗は誰にでもありますが、その事を上司に隠さずに報告してお客様や関係機関に迷惑をかけないように最善を尽くさなくてはいけません」「今回の事も上司に相談すればJTBの上の方の力をもってすればバスは用意できたと思います。」「たとえ予算がオーバーしてもお客様にご迷惑をかけない事はできたでしょう。」と言う風にです。

ですから一番の問題点は2ですね。
JTBさんの社員モラルの低下が、心配です。

そして3の提言をしていただく大坪さんに感謝の念がたえません。

これからもよろしくお願い申し上げます!

コメントありがとうございます。

ご無沙汰しております。先日は某会合で弊社井川が大変お世話になりました。女将さんにもどうぞよろしくお伝えくださいませ。
今回の事件(既に刑事告訴され、本当に事件と化しておりますが・・・)、業界にまだまだ影響力の強いJTBさんで起きたことが大変心配しております。

「失敗は誰にでもありますが、その事を上司に隠さずに報告してお客様や関係機関に迷惑をかけないように最善を尽くさなくてはいけません」とのお言葉、誰にでも当てはまることですが、それをやりきるのは大和屋さんのように、やはり企業のチカラの部分が大きいのでしょう。

今後、操作が進むにつれ【3】の真偽と業界の正常な発展を望まずにいられません。
こちらこそ、今後ともよろしくお願い申し上げます。
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プロフィール

大坪敬史

Author:大坪敬史
大坪 敬史

関西学院大学 文学部地理学科卒。
民俗学、文化人類学、観光地理学を学ぶ傍ら、大手旅行会社での添乗・実務業務に没頭。日本文化を守り伝えていく“地域活性化”を志し船井総合研究所入社。
宿泊施設のマーケティング戦略立案から、具体的な販促実務までを主軸に置いたコンサルティングを展開。中でもインターネットを駆使したWeb販促&直販売上倍増ノウハウ&即時業績向上には定評がある。
世界に誇る日本文化を次代に語ること、、、をテーマに全国を日々巡礼中。
2010年1月、日本の観光業の永続的発展を目指した株式会社観光文化研究所を設立。代表取締役に就任。

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